2019年11月1日、文部科学大臣より英語民間試験の20年度実施を見送るとの表明がありました。
英語民間試験の20年度実施見送り 文科相が表明
2019.11.1 日本経済新聞
下記の記事は上記表明前の内容になりますので、ご留意いただきますようお願いいたします。
2020年度から大学入試の英語も大きく変わるようです。まず、何が変わるのか?将来の受験生やその親御さんはどうしたらいいのか?対応策をご紹介します。
【目次】
1.高大接続改革
2.4技能「読む」「聞く」「話す」「書く」を評価
3.2020年度以降の大学入試改革「後」の「英語」の対策について。
高大接続改革
社会の情報化や国際化が進むなか、文部科学省主導で高校、大学間の教育改革が進められています。
具体的には、「高等学校の教育→大学入試→大学教育」を一体的に改革する、「高大接続改革」によって、学力の3要素をバランスよく教育し、急速な社会の情報化や国際化に対応できる人材を育成することを狙いとしています。
ここで、改革のキモとなる「学力の3要素」とは、
(1)知識・技能
(2)思考力・判断力・表現力
(3)主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度
とされており、学校の英語教育や試験もそこに重点が置かれるようになります。
これまでの大学入学試験は、どちらかというと大学入試センター試験のように(1)の知識や技能を問われるのが多かったのですが、2021年1月に新たに開始される予定の大学入試共通テストからは、(2)や(3)も加味しながら、総合的な「学力の3要素」を評価していく方向に舵をきっていくようです。
4技能「読む」「聞く」「話す」「書く」を評価
英語は具体的には、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価する方向です。
そして試験は、民間の検定試験や資格試験を取り入れていきます。
民間の試験の多くは既にヨーロッパ言語共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages;CEFR)という共通の「モノサシ」で英語の技能をはかっていこうとしているので、それに乗っかって、試験間の読み替えができるようにしていく方向のようです。
しかし大学入試の英語は、欧米の大学入学基準のようにざっくりとした参考程度の基準になるのでしょうか?他の科目とどう整合を取るのか?国公立大学は民間試験を参考程度に留めて大学ごとの2次試験で評価するのか?今後の動向に注目です。
2020年度以降の大学入試改革「後」の「英語」の対策について
英語は民間の試験を活用するとのことで、まずどの民間英語試験が採用となるのかを良く知っておく必要があります。
そして、その試験はどのタイミングで受ければよいのか?何回受けられるのか?調べておく必要があります。

また、自分の行きたい大学が、民間英語試験の結果をどういう風に扱うか?すなわち合否判定に使うのか?使うのだったら他の試験との配点の配分はどうなるのか?各大学のウェブサイト等で最新の情報をチェックしておきましょう。
民間試験の一例として、ケンブリッジ英語検定やTOEFL iBTなどがあります。
いずれもこれまでの検定教科書の内容よりも難しめの印象ですので、当サイトの無料英語学習リンクや対策本を使って補助的な対策勉強をおすすめします。