大人になってから英文法をやり直す人に評判の「一億人の英文法」。もちろん受験生にもぜひおすすめしたい良書です。
これまでの文法書の多くは「読み」「書き」に特化
英会話や英文ライティングの上達には、英文法の知識がしっかりと身についていることが必要です。ただし、学校で習う英文法の多くは「読む」「書く」(英文リーディング・ライティング)ことに重点が置かれているので、話すときにすぐに学校で習った英文法が出てこないと思います。
そのため、大人になってから英会話を始めたものの、うまく喋れずに挫折してしまっている方も多いのではないでしょうか。
わたしやわたしの知り合いの海外で働く日本人の経験から、学校で習う英文法は間違いなく英会話でも役に立つのですが、「話す」ところに活用できるまでに慣れが必要で、少し時間がかかっていました。
そのため、話すために特化した文法書があればいいなと当時思っていたのですが、今は出ているんです。
わたしも買いましたが、結構わかりやすくてよい感じです。感覚的に理解できます。20年前にこの本があったらなぁ(苦笑)。
「話す」ために特化した文法書
「一億人の英文法」は、「話す」ことに力を入れているため、よりネイティブに近い直感的な内容になっています。英文法書というと、ロジカルで、文字の暗記が多い(笑)イメージだったのですが、この本は従来の文法書のイメージをことごとく変えていて面白いです。具体的な表現で、絵や図も多く、文法をイメージとして把握する感じ。ネイティブスピーカーは文法を感覚的にとらえて(半ば無意識に)話していますが、その感覚をあえて文章にしているようです。
何回も繰り返し読んで、感覚を染み込ませる感じで活用すればよいでしょう。
もちろん、学校で習う「読み」「書き」の従来の文法書と合わせて使うことによって、「総合的」な文法力がついてくるのではと期待しています。中学英語から文法をやり直したい人、教科書の英文法学習や従来の文法書で挫折してしまった人にもおすすめの文法書です。